回転率を上げる

雑本の店頭販売では単価が安い本が中心になります。この場合、店番が一人で毎日数百冊を売る ことも可能です。そこで次に考えるのは、ともかく回転率を上げることです。

店頭売りでは通販の場合と違って、なかなか売れないものは置けません。魅力的な古本を多くして 売れにくい古本は棚から抜き、値段が高くても動きが悪い古本は置かないようにするのです。そうすれ ば当初の想定よりも店舗がある程度狭くとも、経営はスムーズにいくでしょう。 ただし、営業時間中には必ず店番がいなければなりません。場合によっては人を雇う必要も出て きます。


落丁の見つけ方

古本のなかには、ときどき欠陥がある本もあります。代表的な欠陥は、落丁です。 普通、落丁とは製本時のぺージの欠落を指していますが、古本屋では、持ち主が切り取るなどしてぺ ージが欠落している場合があります。古本屋は、版元に責任が ある落丁を元落と呼んで、あとで生じた落丁と区別しています。最近の本では元落はほとんどありませんが、以前の本には、ときに元落がありました。江戸時代より前の本になると、 けつこうな確率で出てきます。 また、乱丁といって、ページ数に不足はなくても、順番や印刷の向きが間違っている場合があります。 昔の古本屋は、本を見ずに手だけでぺージを五枚(十ページ)ずつ繰って落丁を確認していたそうです。


古本屋での本の分類

図書館のような古本の分類の仕方は、本の貸し手と借り手が共通認識をもっている場合に成立することであり、古本屋はそうではないからです。古本屋に足を運ぶお客様の目的や意図は各々違います。そこに図書館のように一律のルールを敷くことはできませ ん。 古本屋がいちばん念頭に置かなければならないことは、商品のプレゼンテーションです。つまり、 お客様に本を買いたいと思っていただくことが最大の目的であって、これは図書館のような検索的な対応とは異なります。 とはいえ、本をディスプレーするにあたっては、ある程度の交通整理が必要です。